1)ベビーカーの選び方で重視すべきポイント
ベビーカー選びの判断基準は何か?
ベビーカー選びの判断基準は、いくつか、考えられます。まず大きいものは、住環境でありライフスタイルに関するものです。そのうえで、赤ちゃんの発育状況がどれくらいの状況からベビーカーを使用したいか?という視点があります。
なお、日本国内の基準に基づきA型やB型といったベビーカーのカテゴリーがありますが、どのように使いたいか?という視点抜きに、いきなりAやBという面から選びはじめてしまうのは危険です。
これらは5、6年前まではユーザーにとってしっくりくる分類だったと思いますが、最近では、もはやユーザーの視点からはマッチしないと感じるケースが多いためです。
A型やB型という分類から選ぶと、なぜ探しにくいのか?
大まかに言えば、A型に関する、日本のSGマーク基準(製品安全協会)の定義のポイントは、首がすわる前または腰がすわる前から使用できるベビーカーとされていることだと思います。
すなわち首がすわった状態(だいたい生後3か月前後)ごろから利用できる海外ブランドを除くベビーカーは全てこのカテゴリーに含まれることになると考えてよいでしょう。
そして、現在日本ブランドで販売されている人気のベビーカーのうちかなり多くのものが、このA型に含まれてしまうことになります。
一方で、B型は腰がすわる時期(だいたい生後7ヶ月前後)
から利用でき、それまでの期間は使用できないタイプの海外ブランドを除くベビーカーと考えてよいでしょう。
既にお気づきかもしれませんが、このB型にあてはまるベビーカーは現在、とても品数が少なくなっています。そして品数が少ないことの裏返しですが、同時にニーズ自体も少なくなっていると考えています。
理由は、早期から使用開始できて、かつ子供が大きくなっても使い続けられる走行性をもつベビーカーが人気であること。さらには、セカンドベビーカーとして使える軽量機種も、最近では生後3ヶ月前後から使えるものが増える傾向にあること。この2つと考えています。
重要なのは、住環境・ライフスタイルからベビーカーを選ぶこと
赤ちゃんが生まれると、どのご家庭でも、それまで夫婦2人だけだったときとはライフスタイルや住環境は変わってくるものです。
たとえば、赤ちゃんが生まれてしばらくの間、ママの外出の機会はぐっと減るかもしれません。ですが、家族が生活していくための最低限必要な食品や日常品の購入のために、スーパーや食材店に通うということは、どのご家庭でもたいてい必要になることです。
そう考えると、まずはふだん食品や日常品の購入(日常生活ともいえるでしょう)のために、
・自宅からお店まで、徒歩で行ける範囲か?
・または電車やバスに乗らないと行けないのか?
・もしくは自家用車でないと行けない環境なのか?
これらの選択肢がどれなのか、が最も影響するライフスタイルの違いと考えられます。この違いによって、求められるベビーカーのあり方は大きく変わってくるでしょう。
2)日常生活のリズムにあうベビーカーの選び方
日常生活を徒歩圏内で済ませられる場合のベビーカー
例えば、店舗まで徒歩で行ける範囲であれば、日常的な最低限の行動は徒歩で済むと考えられます。このため、電車やバスに乗ることをあまり想定せず、また車への乗せおろしを想定する必要が殆どなくなるでしょう。
そのため、外出中に折りたたみが素早くワンタッチで出来ることや、折り畳んだときに軽量で持ちやすいことはあまり重要ではありません。むしろ、徒歩で押して歩くときに、いかにスムースで安定した状態で進んでくれるという特徴のベビーカーが良いでしょう。
具体的には3輪タイプのベビーカーや、海外ブランドの少し大きめのベビーカーでも走行性がよくしっかりとした作りのものを選ぶこともおすすめです。なお、たまにアメリカ仕様かと思うような巨大なベビーカーもありますが、あまりに巨大なものは、店舗内の移動を日本では難しくしますのでさすがに避けた方がよいでしょう。
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日常生活で電車バスが必須だが、バリアフリーの環境の場合
次に、電車やバスに乗ることで日用品を購入する必要があるような住環境の場合です。この場合は、さらに二つにわけて考えることができます。
1つ目のパターンは、電車に乗る必要があるけれど、全てエレベータとスロープを使って移動できるバリアフリーの環境が整っているケースです。
こちらの場合には、移動中にベビーカーを折り畳んで持ち運ぶ必要は殆どないと考えられます。一方で、自動改札を通過できるサイズの幅であることは必要ですし、電車に乗った際に、大きすぎて困るようなサイズでないことは必要です。
基本的に自動改札を通れるサイズでさえあれば、徒歩移動の場合とほぼ条件が変わらないとも考えられます。このため、自動改札を通れる幅サイズの、コンパクト3輪バギーなども選択肢として十分考えられると思います。
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日常生活で電車バスが必須で、階段を登る必要がある場合
2つ目のパターンは、電車に乗る必要がるうえに、バリアフリーが整っておらず、途中で階段を登ることがどうしても必要であるケースや、バスに乗る事が必要なケースです。
これらの場合には、移動中にベビーカーを折り畳んで持ち運ぶ必要性が高いと考えられます。そのため、素早く折りたたみがワンタッチでできるタイプや、折り畳むと肩にストラップをかけて運べるタイプのベビーカーがおすすめです。
そのうえで、さらに、自動改札を通過できるサイズの幅におさまり、走行中のサイズも大きすぎないことが必要になるでしょうが、軽量でワンタッチ折り畳みのできるタイプであれば大抵小さいサイズになりますので問題なく使用できると思います。
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自家用車で移動し、乗せおろしが必要になる場合
この場合には、ベビーカーをスムースに折り畳むことができる構造が望ましいです。ただし、折り畳んだ後のベビーカーはトランクに乗せるため、持ち運びやすい形状であることはそれほど必要ありません。
また、折りたたみ時にかさばらない形状になりさえすれば、重量についてもそれほど制約はないと考えて良いでしょう。
そして、車に赤ちゃんを乗せる事になる以上はチャイルドシートを使うことになりますので、ベビーシートをそのまま取り外して乗せられるタイプのベビーカーなどもとても便利でしょう。
別売りまたは付属のベビーシートをベビーカーの台車部分にドッキングして使用できるタイプのベビーカーがおすすめです。
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3)いつから使うか?だけで選ぶのは難しい
いつから使うか?でベビーカー選びは変わるのか?
さて、赤ちゃんの生後月数などで、いつから使うかによってベビーカーの選び方は変わるのでしょうか?これも、意外と、よくわからなくなるポイントなのではないでしょうか。
たとえば、いま1人目の赤ちゃんが生まれて、次に2人目の子供も予定している場合には、あまり今の赤ちゃんの時期だけを考えない方がよいでしょう。
それなりの価格のベビーカーを選ぶ場合には、2人目も使うことを想定し、今の子が首すわりを過ぎていても、首すわり前から使えるタイプを買っていくというのも一つです。
また、まだ出産前の時期にベビーカーを選ぶ際には、便利なのであれば早い時期から使いたい。便利でなければ使わないだけ・・・ということなのではないでしょうか。
時期ごとの使い方をトータルでシュミレーションし、予算も加味しないと選べない
そう考えると、時期によって選ぶのではなく、時期ごとの使い方をトータルでシュミレーションして、総合的に予算も考えたうえで、ベビーカーを選ぶというのが正解な気がします。
やはりお金が許すのであれば、新生児期はキャリーコットをドッキングさせられるベビーカーを使って、首すわり以降のタイミングでキャリーコットから通常のベビーカー使用に切り替えるというのが、赤ちゃんも快適でもっともオススメのスタイルだと思われるためです。
これが、予算を考えていくと、新生児期から首すわり以降まで、キャリーコットなしでフルリクライニングで対応できるベビーカーにするという選択肢がでてきます。
同じく、予算を考えていくことで、首すわりの時期までは抱っこひもだけで通して、首すわりから最後まで使えるベビーカーを選ぶ、という選択肢も有力になってくるでしょう。
もし首すわり以前から使うのであれば、選択肢は2つ
少し先走って説明してしまいましたが、赤ちゃんの首がすわる(生後3か月前後)より前の時期からベビーカーを使って外出する必要があるのか、もしくは、その時期は抱っこひもで十分と考えるのか?
まずはこの2択によって、フィットするベビーカーの種類が変わるという点が大きいポイントです。(首すわり前から使用できるか否かは、いずれも日本製では現在のA型の基準に含まれてしまうため、A?Bで分けられる分類ではありません)
なぜならば、首すわりより前の赤ちゃんにたいしては、ベビーカーのシートがフルフラットに近い状態までリクライニングするか、キャリーコットを取り付けられるような構造であることが必要であるためです。
逆に、首すわり以降であれば、これらの機能が不要となるため、ベビーカーの選択肢はぐっと広がります。また、キャリーコットの別売りを購入する必要もなくなるということも考えられます。
5)まとめ:日常生活スタイルと、使用時期の両方の観点からベビーカーを選ぶ
そこで、現実的なベビーカーの区分というものは、結局は今回分類させて頂いたライフスタイルの違いによる分類×使用可能月数による分類というものがおすすめです。
1.徒歩圏内の場合
<首すわりまで>
a.3輪バギーor大口径タイヤベビーカー+ベビーシート
b.3輪バギーor大口径タイヤベビーカー(フルリクライニング対応)
c.抱っこひもだけで通す
<首すわり〜3才>
a-c.3輪バギーor大口径タイヤベビーカー(単体)
※徒歩+電車バリアフリーの場合は、上記の3輪バギーor大口径タイヤベビーカーの選択肢をコンパクトタイプに絞ることで対応できます。
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2.電車バスの非バリアフリーの場合
<首すわりまで>
軽量&ワンタッチ折り畳みベビーカー(生後1か月対応)
<首すわり〜3才>
上記と変わらず
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3.自家用車利用の場合
<首すわりまで>
a.3輪バギーor大口径タイヤベビーカー+ベビーシート
b.3輪バギーor大口径タイヤベビーカー(フルリクライニング対応)
c.ベビーシート+抱っこひもだけで通す
<首すわり〜3才>
a-c.3輪バギーor大口径タイヤベビーカー(単体)
※車の乗せおろしの負担を考えると、3輪バギーor大口径タイヤベビーカーともにコンパクトタイプに選択肢をしぼるのも合理的です。
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おすすめを選んだ理由
最初は、え?と思う方ももいらっしゃると思うので説明します。いわゆる日本の老舗大手ベビーカーブランドのHPとは、明らかに違うことを言っていると思いますので。。
まず、3輪バギーや大口径タイヤベビーカーに関しては値段が高いイメージもあります。しかし、最近ではかなり安価に販売している海外ブランド(グレコ シティトレック39800円程度から)も国内ブランド(カトージ buddy16800円程度)もあります。
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なおかつ、気になるサイズについても、最近販売され出したものは、殆どコンパクトサイズです。そして、自動改札も通れるサイズの機種がけっこう多いです。
もはやこの価格帯とこのサイズで、それなりのクオリティの製品がでている時点で、日本でも3輪バギーを特別視する時代は終わっているかと思います。(電車バスの階段利用を除く)
なお、3輪バギー以外の大口径タイヤのベビーカーは、現在ほとんどが海外ブランドによるものと考えてよいでしょう。おすすめブランドは、バガブー、ジュールズ、ストッケ、サイベックスです。(コンパクトタイプはバガブー ビーのみ)
マクラーレンは走行性に定評がありますが、段差など考えると3輪ベビーカーをより走行性があるか?
は微妙なところかと思います。現時点では、大型のテクノXTのようなモデルであれば、まだ大口径タイヤに近い方だとは思います。
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あなただったら、どうします?投票下さい!
いろいろ書いてきましたが、あくまでも筆者の個人的な見解も含まれてしまっているかもしれないと思います。
そこでみなさんの生の感覚を ベビーカーの選び方について投票の形で教えて頂ければ幸いです。
選択肢としてベビーカーを選ぶ際の前提として、1「徒歩移動時の走行性が気になる」、2「電車移動に使えるか気になる」、3「車移動で使いやすいか気になる」
の3つの選択肢なのかな?と考えました。
そこで、皆さんだったらどれくらいが良いと思われますか?どう感じられているか?是非投票して下さい。
どんな結果になるのか・・・わかりませんが。
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